螺鈿

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私が生まれるずっとずっと前 地球が生まれるずっとずっと前 宇宙が始まるほんの少し前 そこにはなにがあったのかな なにもないところからすべては生まれた そしてなにもないとろこへすべては向かう この世に生まれたものはすべて 上も下もなく平等で たとえそれが理想だとしても 私は追い求める 膨大な虚無と虚無の間 その一瞬の煌めきの光 たとえその光がどんな色でも 儚くて愛しい 私が死んだずっとずっと後 地球が滅びたずっとずっと後 宇宙が消滅したその時 そこにはなにが残るかな なにもないところからすべてははじまり そしてなにもないところへすべては向かう この世に生まれたものはすべて 上も下もなく平等で たとえそれが理想だとしても 私は追い求める 膨大な虚無と虚無の間 その一瞬の煌めきの光 たとえその光がどんな色でも 儚くて愛しい 私たちの命は一人 ひとつしか持つこと出来ないが 少し角度を変えて見れば 新しい色が見える まるで螺鈿のようね
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