青い星 地球

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《これより大気圏に突入します。衝撃に備えて下さい。》 無機質な女性の声のアナウンス、数秒後に少し揺れが感じられた。揺れは大きくなっていき、視界は大気の摩擦で真っ赤に燃えている。 おいおい私の高級自家用宇宙船が汚れないだろうな? おニューだぞ? 「っ!!……これはっ!!」 さっきまでの悩みが吹き飛ぶような、目の前に広がるのは今までに見たこともないほど、青く美しい水溜まり、"海"。 「素晴らしい景色だ……」 揺れが収まった。大気圏を完全に抜け、宇宙船が安定したのだろう。なかなかスリリングな大気圏突入にこの美しい景色、私の胸の鼓動はもう抑えることが出来ない。 私が誰かって?まぁ、君達が分からないのも無理はないな、君達の星"地球"はかなり遅れていて"宇宙ネット"には属していないものな。 私は、この宇宙で最も強く賢く優しい生物であり、このだだっ広い宇宙唯一の『宇宙探偵』だ! む、名前を教えろと?それはトップシークレットだ。宇宙探偵はあらゆるものに狙われるからな、必要以上に情報を流すわけにはいかない。
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