犬と少年と宇宙探偵

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ーー《キーンコーンカーンコーーン》 授業の終わりを告げるチャイムが鳴った。 「なぁ、銀太」 「どうした、瞬?」 「授業中騒いでたら、廊下にバケツ持って立たされるってベタ過ぎねぇ?」 文字通り瞬と銀太は今の今まで廊下にバケツを持って立たされていた。 「ガハハッ、それは言えてるな!」 「しかもこれ、割りと腕パンパンになるし……」 「そうか?ハンマー投げのハンマーに比べたら軽いもんだぞ?」 「そりゃまぁ、お前にしてみれば、そうかもしんねぇけど……」 言い忘れてたが、銀太も陸上部で種目はハンマー投げ。全国レベルなんだが……この前の地区大会では寝坊で受付に間に合わず棄権になった。 「瞬、そういや次の授業なんだっけ?」 「体育だろ……って着替えねぇと!」 そして俺達はバケツを廊下に放置したまま着替えへと急いだ。
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