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でも、俺は冬咲はもっと自信を持っていいと思う。
本当に真面目だし
明るいし
……か、可愛いし……。
ヤバい、駅が見えてきた。もうすぐお別れだ。
まぁ、とにかく……
「冬咲には冬咲の良いところがある!俺なんかよりよっぽどな!
別にずば抜けて人より得意なことなんてなくてもいいんじゃねぇか?
少なくとも“俺は”そう思う!」
捲りたてて喋っちまった……。引いてないよな?
「そうなのかな?……でも、ありがとう…元気出た」
そう言って冬咲が見せた笑顔は偽りのない、俺に一緒に帰ろうと言ってくれた時の様な満面の笑みだった。
そして駅に着いた。
「じゃあね、また明日!」
「ああ、気ぃ付けて帰れよ」
手を振りながら、駅の中へ消えていく冬咲を見送る俺。
この状況、はたから見たらカップルみたいに見えるんだろうか?
そう考えると、ちょっとテンション上がったけど、今からいつもの倍近い距離を歩いて帰らなければならないことを思い出し、一気に急降下した。
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