犬と少年と宇宙探偵

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いや、俺の後を付いてきている訳じゃないかもしれない。移動するタイミングがちょっと被っただけかも……。 そう思い、早足になる俺。変わらない間隔で付いてくる光の球体。 カーブを曲がる俺。変わらない間隔で付いてくる光の球体。 フェイントをかけてみる俺。変わらない間隔で付いてくる光の球体。 確定。こいつ、俺をストーキングしてるわ。 おいおい、俺は得体の知れない物と一緒に帰る趣味はないぞ…っと!! 全力で走る俺。後ろを振り返ることもせず、 ひたすらに通行人を掻き分け、 走る車の隙間を縫って。 え………?? あり得ない。なんで俺、車より速く走ってんの? そう思っている間も、俺は何台もの車を抜き去る。 一瞬、軽トラに乗ってるおっさんの唖然とした顔が見えた。 人が車より速く走ってんだ。無理もない。
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