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藤木咲也(ふじき さくや)先輩は、三年のAクラスで、白王学園の生徒会長。
長身で細身。女顔の美形で、フレームレスの眼鏡を掛けている。笑わない彼は、誰からも、怖がられていた。
「藤木会長様って、怖すぎるよね?」
「そうそう。目が合ったら、石にされそう」
昨日、美術部の部活で、いつも一緒にいる、マナちゃんと、ゆみちゃんと藤木先輩の事を、話題にしていた。
「おはようございます。藤木さん、待ってました」
「おはよう、松本。急ぎの用件か?」
「そうです。放送部と報道部と文化祭実行委員長から、申請書が来てるので、会長の印が欲しいんですよ。それと、警備班の者からの報告が……」
「ああ、歩きながら、話そう。申請書の方は、許可出来そうか」
「はい、目を通して、問題はなかったです」
この人は、会長様より更に、毒舌で怖いと噂の、会長補佐の二年Sクラスの松本岬(まつもと みさき)様だ。
身長は、あまり高くはないけど、サラサラの黒髪と、綺麗な整った顔で、性格がきつくても、スゴく人気がある人。
「彼女は、何ですか?」
「同じバスに、乗り合わせた、一年の相川さんだよ」
「そうですか。俺は、てっきり、藤木さんの親しくしている方かと」
「は、初めまして、一年の相川です!」
「あ、そう」
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