0人が本棚に入れています
本棚に追加
/5ページ
「春からどうすんねん!?」
家族や、知人から会うたびに言われるこの言葉。
正直もううんざりしていた。
こっちだって、やりたい事が分からないから必死に探そうとしてるのに…。
決めれない自分が悪い事、心配して言ってくれるのは分かってたけど、この言葉が自分にとっては重く、雪みたいに冷たかったのは覚えてる。
何をするにしてもやる気が起きない。
誰にも会いたくない。
いつのまにか、氷の様に心を閉ざす様になり、外にもあまり出なくなった。
春から新しく、花を咲かせようと頑張って種を撒く友人達。
そんな姿を見るのが辛かったから、とにかく逃げていた。
そうやって眠った様に、静かに過ごす日々。
ただ、時間だけが経っていった。
最初のコメントを投稿しよう!