トケイ

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僕は目が覚めた。そこはベットの上だった。 なんだここはと辺りを見渡しと、ここは病院だった。 「ケイタさん。気がつきました?」と看護婦さんが僕に話しかけてきた。 「今、お母さんたち呼んでくるからね」 なんだ。僕は生きてるのか。死んだはずじゃないの。 死んだはずだよね。 「ぼくは死んだんじゃないの?」と独り言を言って、テーブルに置かれた新聞を見てみた。 「バス橋から転落。」 なんだこれ。ありえないだろ。 「ケイタ。よく無事だったね。橋から落ちて無傷ってほんとあんた運がいいわね」 無傷?無傷ってありえないだろ。。 そういや、兄貴は無事なんだろうか。。 「母ちゃん。兄貴は無事なの」と母親に問いかけた。 「兄貴?なにいってるの。お前は一人っ子だろ?頭おかしくなったか!!」 言ってる意味が理解できなかった。 あんたたちも朝まで一緒にいただろ。 僕もさっきまで一緒にいた。そして何より、腕時計を買ってもらった。 ここにあるよ。 なのに兄貴はなぜいない。 いないことになっているんだ。 これが僕の本当の人生の始まりだった。。。
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