トケイ

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「ただいま。」玄関先から兄の言葉が聞こえてきた。 僕はなんで帰ってきたんだと疑問に思っていたとき、「ケイタ二階にいるんだろ?ちょっと来いよ。」 僕は呼ばれていたが、シカとした。 すると、兄のほうから僕の部屋に入ってきた。 「なんだよ。いるんじゃねーか。返事ぐらいしろよ。だから友達いないんだぞ。」 余計なお世話だ。 「おまえ就職決まったんだろ。」 僕は軽く頷いた。 「そうか。ま、知ってたけどな」 何だよそれ。 「お祝いに何か買ってやろうか。」 「別にいらないよ。何もいらないから、もう下にいってくれよ」 「そういわずに。せっかく兄貴か帰ってるというのに。ま、いいけど、明日隣町まで買い物行くからな」 兄はそういって部屋を出て行った。 なんだよ。勝手に決めるなよ。 僕は理不尽な兄の言葉を無視して、パソコンで動画を見ながら、ごろごろしていた。
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