ささやく電話

7/17
前へ
/17ページ
次へ
少しのびた麺をすすりながら奈々との会話を終わりにした。 奈々とはいくらでも話していたいけど、そんなんじゃ俺は何にも出来ねえ。 それに奈々は夜があんまり得意じゃないはずだ。 それなのに 俺のためにこんな時間まで起きてるんだろう。 …自惚れか? 奈々… 会いてえ。 俺はたいして味わおうともせずに最後はビールで流し込んだ。 そしてすぐに煙草に手を伸ばす。 火を点けた煙草を急(セ)くように口に運ぶと同時に、携帯を握り、夕べ奈々から送られてきた写メを表示する。 ノーメイクでメガネで寝転ぶ飾りっ気のない奈々は どこまでも色っぽく思えた。
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1115人が本棚に入れています
本棚に追加