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アリサ「依頼品を探していてクロさんに会いましたの。」
零音「それだったら、1つ頼みがある。
いいか?」
アリサ「頼み?
内容にもよりますわ。」
零音「俺をアリサの帰国に着いていかせて貰いたい。
勿論タダでとは言わない。
少しの間とは言えこの森で生活してた身、依頼の品を探すのに役に立てるかも知れん。
俺が依頼の品のある場所を知っていたらでいい。」
力の有効利用だな。
アリサ「その程度でしたら全く構いませんわ。
依頼品は見つけられなくても構いません、探すのを手伝ってくだされば王都までお連れしますわ。」
零音「どーも。
依頼の品は?」
アリサ「黒き花嫁の林檎、ですわ。
甘い香りが特徴なのですぐ見つかると思っていたのですが。」
黒き花嫁の林檎?
どれどれ、イヴが食べた果実。
綺麗な赤い実で甘い香りがする。
樹の幹が黒いことからこの名が付いた。
滅びの森でしか育たない。
森の中心部に群生しているが、迷いの霧に守られている。
零音「それならとある魔物に案内して貰ったことがあるな。
こっちだ。」
GPSのようなのを頭の中に思い浮かべながら歩く。
自分達は青い点、森の中心が赤い点。
神の能力マジ便利だわー。
地図はいらねぇな。
しばらく歩くと霧の中にいた。
しばらくまっすぐ歩くと赤い点とずれた方に自分達の向きが変わった。
位置修正してまっすぐ歩く。
後ろをついてきているアリサから見ればぐねぐね曲がりながら歩いていることだろう。
て言うかこんなに歩くとは思ってなかったな。
逆転位で取り寄せた方が早かったわ。
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