episode 2

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霧が晴れ、林檎の樹が沢山生えている広場に出た。 アリサ「こんなに一杯!! ありがとうございますわ、ツキカゲさん。 約束通り王都まで責任をもって送らせていただきますわ。 …そういえばギルドに入る予定はありますの?」 零音「頼むわ。 ギルドには、入ろうと思ってるけど。」 アリサ「王都のギルドは一見さんお断りですわ。 ワタシが紹介しますわよ?」 一見さんお断り!? そんなギルドあるんだ……。 まぁ、仕事ゲット。 ギルドに泊まれる場所あるかな? 零音「それはありがたいな。 是非頼むわ。」 アリサ「わかりましたわ。 林檎を回収してくるので少々お待ちくださいな。」 俺はぽーっとしながらアリサが回収し終わるのを待つ。 林檎は高いところに実っている訳じゃないからすぐ終わるだろう。 案の定アリサはパパっと3つの林檎をポーチに納めこっちに戻ってきた。 アリサ「お待たせしましたわ。 転移陣を使うのでワタシに触れてくださいな。 転移先は王都ギルド退屈しのぎ。 まぁ、ワタシの所属しているギルドですわ。」 退屈しのぎ……? 突っ込むところなのか? まぁいいや。 スルーして肩に軽く触れる。 アリサはポーチから紙を出しその紙に魔力を込めながら転移、と呟いた。 瞬間、グネグネと視界が歪み元に戻ったときにはでかい建物の前に居た。まぁ、でかいって言っても横にであって、階数的には二階ぐらいまでしかないようだ。 看板には退屈しのぎの文字。 建物中からはガヤガヤと騒がしい声が聞こえる。 アリサ「さ、到着しましたわ。」 ギィ、と扉を軋ませながら、アリサが先に入っていった。
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