第1話・雨の日の出逢い

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パチャパチャと、革靴が地面の水を叩く音が響く。 あっ、そう言えばこの先に公園があったんだっけか? 懐かしいなぁ、小さい頃はよく遊んだよ、確か。 小さき頃の思い出に浸りつつ、脇道を抜けて公園前の道路に足を踏み入れようとした瞬間。 日常では決して感じることのできるはずのない気配――殺気を感じた。 「――――ッ!?」 息を飲み、自分の気配を最小限にまで抑える。 冷や汗が背中に伝わり、手汗がじんわりと滲んできた。 …殺気?何でこんなとこで……いや、俺には向けられてないな。 …公園? 殺気が一番濃くなっているところを探ると、すぐそこの公園だった。 「ちっ、さっきの一言はフラグか?」 そんくらい見逃せよ、クソッタレ。
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