第1話・雨の日の出逢い

6/14

132人が本棚に入れています
本棚に追加
/16ページ
そうして時は過ぎ、昼休み。 四時限目の授業が終わった辺りから、少し窓を覗いていたが、雨は一方に強くなるばかり。 それに加えて強烈な風。 「…ビニール傘保つかな?」 傘の骨折れたらどうしようもないしなぁ。止んでくれるのを祈ろう。 「…っと、購買行こ」 チラリと壁に掛けてある時計を見ると、まだ終わってから二分そこらしか経ってない。 ………カレーパンぐらい残ってるといいな。 そんな淡い希望を抱きながら、購買のある一階を目指して教室を出た。 結果だけ言おう。 パンの耳しか売ってなかった。 「…クソォ、乗り遅れたのが痛かったなぁ……」 いつもはカツサンドとか余裕で買えるのに…甘く見ていた。
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!

132人が本棚に入れています
本棚に追加