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しかし、幾らなんでも葵の彼とは……葵のノホホンとした顔が浮かんだ。
私は宙の腕を解いて
「あのね……宙君。ちょっとお医者さんとして相談したいんだけど……」
宙から三十センチほど座る位置をずらした。
「ん?何や?」
「厭らしく思わないでね。真剣なんだから」
「うん、一応俺も医者やし……体調の相談やったら真面目に聞くけど」
私は夏騎と別れてからの身体の不調を宙に話した。
宙相手に恥ずかしくもあったが、二人切りと言う嫌な空気をかき消したかっ
た。
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