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会長の話も終わり、生徒達はそれぞれのクラスに話を添えながらゆっくりと帰っていく。
まぁ俺は会長の話をほぼ聞いていなかったがな。ハッ。
一人勝ち誇った顔をし、心の中で一瞬の笑いを零しながら、帰っていく生徒達の後を追った。
「多分あれが橘 ひかる、だよな。」
ひかるの身体を借りたまひるが歩く後ろを、こっそりと柱々の陰に隠れながら追う一人の男子生徒に気付きもしないで。
×××××××××××××××××
「で、アンタ何様?」
「俺様。」
「はっ?アンタ何言ってんの?」
「お前らが何様って聞くからだろーが。」
「....アンタ穂高会長様に図々しく告白してボコられて懲りたんじゃないの?
何、堂々と学校なんて来ちゃってんの?バカなの?退学したいの?」
この状況を説明しようか。
さっきまで確かに俺はクラスに向かって歩いていた。
すると、突然横から腕を引っ張られ人気のない所に連れてこられた訳だが...。
今、俺の前には3人の小柄な男子が俺を囲う様に並んでいる。
「お前ら親衛隊か?」
「そぅよ」
「お前らがチンケな親衛隊か。たかが告白如きにビビってひかるを制裁して。挙句に強姦たぁお前らの頭、カニ味噌だなオイ。」
「なっ!チ、チンケじゃないわよ!びびってなんかないもん!カニ味噌言うな!」
「ご丁寧に全部に反応してくれちゃうのね。」
「っ....!た!橘 ひかる!!アンタが会長様に近付くなら僕らは許さないよ!なんならここでアンタを潰すわよ!」
その言葉を言った瞬間、何処からとも無く図体のデカいゴツイ男が数人現れた。
「こんなゴツイ男に潰されるのはごめんだな。」
「なら今此処で土下座して誓いなさい!会長様に近づかないって!」
ゴツイ男を見上げながら呟くと小柄な男子は誇らしげに言った。
「土下座ー?する訳ねーだろが。」
「な!っ....やっちゃって!!!」
その言葉を合図に一斉にゴツイ男達が襲おうと迫り来る。
「はぁ。ひかるに触らせてたまるか。」
小声で呟いた。
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