第1章 TOP19狩り

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   「…だが。つまらない…からって、じゃぁ、どうするよ?集団戦を仕掛けてくるのはアチラさんの必死の作戦だ。どこぞの国の戦国時代じゃぁあるめぇし、『やぁやぁ我こそは…』とか名乗りを上げて、個人戦をやりましょう!…って呼びかけたって、耳を貸してくれるとは思えねぇけどな」  「そんなこと…分かってるよ。どうするとか、こうするとかじゃなくて…とにかく、つまらないって思っちゃったんだから仕方ないだろ!…ってことで、放っといてくれ」  もう、これ以上は話しを続けるつもりは無い…とでも言いたげに、膨れっ面のジーパンはヴィアに背を向ける。古典的なイジケ虫のポーズ…膝を抱えた体操座りで。  そして、また、顔を膝の間に埋めるようにして「はぁ…」と溜め息をついている。  ヴィアはそれ以上、かける言葉を失い。呆れ顔でその背中を見つめる。  何が何だか分からない…というワケではない。逆だ。  分かりやす過ぎるといえるほどに、ヴィアには、ジーパンがつまらなさを覚えている本当の理由が分かっている。  だから、呆れ顔で見つめたのは、ジーパンの口からその本当の理由が出てこなかったことに対してだ。  ジーパン自身がその理由に気づいていないのか?…それとも、分かっているのだがそれを「つまらない理由」だと認めることに抵抗があるからなのか。  ジーパンが「つまらない理由」は、先ほど語ったような複雑なことではない。  簡単なことだ。  (…アスタロトの野郎が…戻って来ないから…だよな) ・・・
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