序章 2

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世界ってのは変わっていくもんだ。 いい意味でもあるし悪い意味でもある。 つまり、両方だ。 ここ最近の世界の移り変わりは特に激しいもんだ。 まるで、俺がいた未来世紀みたいな…………ってまではいかねぇがたいして平和って訳じゃねぇな。 この太陽街サン・ミゲルも例外じゃねぇ。 街の周りには結界が張られている。 にも関わらず、最近は魔物やアンデッドの出現が多くなってきた。 理由は未だに分からねぇ。 現在、捜査中だ。 そして、俺がこの太陽街サン・ミゲルに来てから3ヶ月の月日が経とうとしていた。 俺の名は、トリニティ。 トレジャーハンターだ。 っつても、トレジャーハンターらしい事は何にもしてねぇんだがな。 ここ最近は、その出現が多くなった魔物やアンデッドの討伐ばっかりやってる。 本来なら、あいつがやるべき仕事なんだが………。 今は仕方がない。 さて、今日も行くか。 トリニティは、自分の家を出た。 向かう先は、太陽街サン・ミゲルに唯一存在する図書館。 数分もしないうちに、トリニティは図書館にたどり着いた。 トリニティは、図書館の入り口に目をやる。 『開館中』 (開いてるみてぇだな まあ、開いてなくても勝手にはいるんだがな) トリニティは図書館の中に入った。 図書館に来たのは本を読む為じゃねぇ。 そもそも、最近じゃあゆっくり本を読む時間すらねぇに等しい。 で、俺が図書館に来た理由は図書館内部の中央にあるクエストボードを見る為だ。 この図書館のクエストボードには依頼(クエスト)が貼り出されてる。 依頼内容を達成する事で、それに見あった報酬が支払われる。 本来は、ギルドが行う事なんだがここの司書がギルドの一員で様々な人に協力してもらっているらしい。 あいつも、手伝ったって言ってたな。 まあ、さっきも言ったが最近は、討伐依頼(クエスト)がほとんどだ。 「さあ~て、今日は一体どれを片付けるかな~」 「あら、いつも協力してもらって悪いわね」 図書館の奥から女性が現れる。 この女性が、ここの司書であり、ギルドの一員でもあるレディだ。 なんとまあ、この華奢なこの身体で凄腕のギルドの一員らしい。 「ああ、レディか 相変わらず、美人だなぁ~」 「ふふっ、トリニティ誉めてもギルドの依頼しかでないわよ」
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