序章 3

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「おお、そりゃあ もっと褒めねぇとな」 「ふふっ、今日はどんな依頼がお望みかしら?」 「う~ん これといって具体的な目的がある訳じゃねぇしな」 「貴方、トレジャーハンターだったわよね?」 「ああ、そうだ」 「いつも、討伐ばっかりだからたまには探索なんてどうかしら?」 「探索?」 「ええ、いつもとは少し違うけれど」 レディが依頼内容が書かれた紙を取り出した。 「ランクAねぇ………」 「貴方も知ってると思うけど、依頼(クエスト)は7つのランクに分けられ 下からランクE、ランクD、ランクC、ランクB、ランクA、ランクS、ランクSSとなってる クエストボードにある依頼(クエスト)はランクB~ランクEまでランクA以上はそれなりの実力がないと依頼を受ける事が出来ないの ちなみにランクA以上はクエストボードに貼り出されていないわ」 「ってことは、俺は認められたって事か?」 「そうね トリニティ、貴方元々並のヴァンパイアハンターよりも実力あったじゃない」 「どうだか………」 「………ボスを助けてくれた事、お礼を言うわ」 「………ありゃあ、俺一人じゃねぇし 直接助けたのはサバタだ」 「けれど、助けた事にかわりはないわ それにあれこそ、ランクSSの依頼(クエスト)だったしね」 レディが所属しているギルド『ヒート・ヘイズ』。 そのボスがジャンゴが失踪した半年前に行方不明になっていた。 一応、俺も捜索していたが、俺には見つけられなかった。 そして、サバタがジャンゴを捜索の為に侵入した世界に彼はいた。 彼もあの世界に捕らわれていたのだ。 ジャンゴと同時に彼を救出して今に至る。 「貴方は、うちのボスを助けた なら、貴方が助けようとしている人を私が助けるのは当然 それが、ジャンゴ君なら………尚更」 「………」 「彼を助ける手がかりになればいいのだけど………」 依頼内容に目を通した。 「………確かに、悪かねぇかもな」 「ええ けれど、無茶はしてはダメよ?」 「ああ、分かってるさ」 依頼(クエスト) 『不死の遺跡の探索』 クエストランクA 依頼内容 『不死の遺跡と呼ばれる遺跡の調査せよ』 トリニティは図書館を後にした。
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