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栗色のショートヘアにわずかに青みがかった大きな瞳。
なかなかの……いや、かなりの美少女だった。
「えっ……。」
少女は少し動揺しているようだったが、すぐに
「だ、大丈夫です。」
と、よく澄んだ声で答えた。
「……と、言いたいところなんですけど。」
どうやら大丈夫ではないらしい。
「恥ずかしいことに足をくじいてしまいまして。」
なるほど、それで座り込んでたのか。
「……あ。」
少女が何かに気付いたようだ。
「どうかしました?」
「あなたもあそこの入学生なんですね。」
少女は学校を指しながら言った。
……今度は僕が驚く番だった。
「なぜ僕が入学生だと?」
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