飴玉

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思わず、息が止まる 紫色の着物を着て、 綺麗に髪を結い上げて こいつに合った化粧を施して 吉村だけど、吉村じゃない 「……土方さん?」 吉村は不安そうな表情を浮かべていたが俺だと分かると安心したような表情を浮かべる 思わず、背中がゾクリとした 妙に色気のある目元に 吸い付きたくなるような紅い唇 この俺が、こんなガキに欲情するなんて…………。 その瞳が俺を移してると思うと ゾクゾクした だが、それも一瞬で…… 簪を触ったあいつは、 この上なく幸せそうな顔をした 芹沢が買ってやった簪を嬉しそうに触っている姿を見て じわじわと、 嫉妬が込み上げた
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