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「やめろ、私がなにをした! 私は、私はただ! 完璧を目指していただけだというのに!卓には、完璧が必要なのだ、やめろぉぉぉぉ!」  下でなにやら乱闘騒ぎがあるようだった。十人近くの足音が聞こえ、どうやら幼馴染が暴れているようだ。幼馴染になにかあるのはとても困る。けれど、完璧な幼馴染になにかあるはずがない。決して部屋から出ようとはしなかった。  しかし、卓の部屋のドアが、無理矢理破壊された。卓は大きな音に驚いて腰を抜かした。入ってきたのは、警官数名だ。 「大丈夫か!?」  何を言われたのかわからなかった。筋力は衰え、やせ細ってはいるものの、健康状態に異常はないからだ。  他にもなにか色々言っているようだが、既に興味はなくし耳に入ってこなかった。
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