第一話 一年目

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 私は大学を卒業し、とある一部上場企業メーカーの営業として就職しました。  職務内容の詳細としては、商品を間販売店や、販売店に営業する法人営業でした。  とても楽しかったです。  まず支店長が熱い方で『戦略が大切だと』如何に情報・計画・行動の迅速さが大切かという事を教えてくれました。  所長は成り立てでかなり忙しそうだったイメージがあります。  毎日、日が越えるまで仕事している感じでオレも頑張ろうという気になりました。  しかし、仕事の事を教えて貰いにくかったな、優しかったけど。    後は主任が二人と年の近い先輩が一人。  主任の内一人は六十間近のだらしない先輩、もう一人は五十前半の規律正しい先輩、両者とも知識の塊で、聞けば良く教えてくれました。  歳の近い先輩はだらしないし知識も無いし適当な人だったと思います。  週末はいつも直行直帰でそわそわしてたし。  こんな感じのメンツで一年目がスタート、基本全員忙しかったので聞かないとほっとかれます。  自分自信でも先輩の過去の見積もりを問題集がわりに、商品の収まりや特徴などを片っ端から解いて勉強した。  そのうち一人廻りが始まり、年一顧客(年一回あるかないか)の顧客を百件位渡され廻るようになります。  基本、朝一か夜しかいないから大変だったけど、ある時は一緒にコーヒー飲んだり、夕飯作ってくれる人なんかもいてかなり楽しかったです。  こうして、あっという間に一年が過ぎ、二年目。  一つ下の後輩ができ、中途採用で歳上の後輩までできました。  ……ここまではよかった。  所長が係長に降格、(転勤を無くす代わりに降格って制度があったから多分それ)新しい所長がやってきました。  この所長が最悪だったのです。
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