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『おっ、おはようございますっ!』
『羽石先輩、おはようございます、お早いんですね』
「お早う。2人こそこんな早くに出勤なんて珍しいんじゃない?」
『今日はちょっと色々ありまして…ね?(笑)』
そう言って風間君は藍沢さんの方を振り返り、微笑んで見せた。
それに対して藍沢さんは『えっ!あっ、あの…えと…』と言いながら俯いてしまった。
藍沢 雛-アイザワ ヒナ-
今年の春に入社してきたばかりの後輩。確か…22歳だったかしら。
低い身長に可愛らしい容姿、入社してわずか1週間ほどで社内の男の注目の的になった…らしい。
…それはどうでもいいとして。
部署は私と同じだからよく顔を合わせる。
今んところこの会社で最も、仕事が出来ない女。
わざとかと思うほどミスを繰り返す。
うん、思い返せば、この子の口からすみません意外の言葉を聞いたことが無い気がする。
…まあ、とにかく出来ない女。
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