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会議2本に企画の話し合い、後輩の失態の後始末。
今日も目まぐるしい程忙しかった。
でも、やりがいがあって楽しい。
やり終えた後の達成感が何とも言えない。
だから私はこの会社から出て行くことが出来ないでいるのだ。
「お疲れ様」
『お疲れ様です!』
『お疲れ様でしたー』
『おつかれっしたー!』
今日は昨日とは違い、いつもより早く帰路に着くことができた。
久しぶりに早く帰れたんだし、せっかくだから外食でもして帰ろうかしら。
最近駅前に新しくイタリア料理の店がオープンしたみたいだし、丁度いいわね。
自分で言うにはアレだけど、珍しくご機嫌な気分。
今日はなんだかいい日かもしれな…
『はーねいーしちゃんっ♪』
…前言撤回。
今にも飛びかかってきそうな勢いで叩かれた右肩。
ああもうほっといてよ…
チッ、と舌打ちしたい気持ちを何とか抑えて振り返ってやれば、勿論。
「…。」
谷崎部長のご登場である。
出たわねナルシ野郎…。
『ちょっ、肩叩いたくらいでそんな睨まないでよっ!俺と羽石ちゃんの仲じゃん!』
そんなに親しくないし親しくしたくないのだけど。
虚言吐かないでくれる?
「何ですか」
『いや俺も今終わったから食事にで…も……ってちょっと!だから睨むのやめてってば!』
「元々こうゆう顔です」
『ハハハ(笑)そりゃ凄い』
「(イラッ)…そもそも部長、仕事まだ終わってないでしょう」
『え?なんで?』
「6時から会議の予定ありましたよね」
『中止になった』
「企画の書類は全部目通しました?」
『見た見た』
「飯村さんさっき書類持ちながら部長のこと探してましたよ」
『見間違い見間違い』
「(コイツ…)」
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