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―・・・ 《カチッ》 スイッチを押し、パッと明るくなった部屋に1人でスタスタ入るなり近くのソファに倒れ込んだ。 「はぁ………」 1人で住むには少しばかり広すぎる部屋で、溜め息をついた。 これもいつものこと。 借りてから5年は経つこの部屋での1人暮らしは 最初こそ心細く、寂しいなんて思った日もあった。 けどいつの頃からかそれも慣れてきて いつの間にか1人が当たり前になっていた。 (1人が当たり前…ね…) 「…フッ」 客観的に見たら悲しい現実に思わず自笑してしまった。 けど当の本人は悲しいなんてこれっぽっちも思ってない。むしろ気楽でいい。 何より今は恋とか愛とか求める前に仕事が大事。 暇があったら仕事がしたいくらいだ。 実績やキャリアこそが私の全て。 こんな事を知ったら、お母さんや旧友達は哀れんだり悲しむのかしら。 「哀れみなんて…お門違いだわ………」 そう言って立ち上がろうとして力を込めるが、力が上手く入らない。 あれ…身体が重い… このままじゃスーツがシワになっちゃう…… 起きなきゃ…… 起きなきゃ……… 起きな………きゃ…… 「…スー……スー…」
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