一日目

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そのあとの午後の業務では、何事もなく、なんとか無事に仕事を終えた。 (さきほどぶちギレた課長は、もともと嫌いな俺を最後まで叱り倒したかったようで、何度も俺の方を見ては憎々しげに睨んでいたが) そんなわけで夜。 「…っぷはー!いやぁ、やっぱうまいなここは!」 「ええ、そりゃよかったです…」 俺は助けてくれたお礼ということで中嶋さんと居酒屋に来ていた。 ここはもともと俺の行きつけの店だったのだが、実習期間中に一度彼を連れてきたらひどく気に入ったようで。ことあるごとに俺を誘って訪れるようになった。 今ではかなりの常連である。 いつもは二人でのんびり食べて世間話に花を咲かせるのだが、今日はそういう訳にはいかない。 俺が先輩におごる。 それが決まったということはつまり俺に処刑宣告が下ったということ。 そう、これは闘い。 俺は必死だった。 お酒をどうぞどうぞと中嶋さんに薦める。とにかく早急にこのイケメンを酔い潰さねばならないのだ。さもなくば、 「すいませーん、この鉄板牛筋キムチとつくね三皿、あとカマンベールチーズフライと厚切りハラミと炙りサーモンと水菜のサラダ、田中屋特製爆弾丼、鰻のとろとろ蒸し、貝殻入り!特製ガリガリコロッケ、餃子は肉餃子を三皿、野菜が二皿で、海老しそ巻きにチキン南蛮、特製お好み焼きチョコレートソースがけ、激ウマきゅうり、ささみとトマトのさっぱりスープ、クリームブリュレのアイスショコラがけ2つ、クリームモンブランクリーム激盛り店長ver、あー、あと何これ…えっ、田中屋特製もずくの唐揚げ…?もお願いしまーす!」 俺の財布が空っぽになってしまう…!
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