心理学とスプラッターに挟まれた紙飛行機

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そういえば、つい最近のことだ。
俺の家の近くのマンションの一室で、殺人事件が起きた。

ニュースによると、被害者の女性の名前は、西澤楓(ニシザワ カエデ)。

一人暮らしの彼女は、深夜、自宅のマンションの一室で、刃物のようなもので何十か所も刺された姿で発見されたらしい。

うめき声のようなものが数十秒の間続いていて、それを聞いていた隣人が心配して、西澤の部屋に訪れたという。

部屋の前に来たところで、うめき声は止んだらしいが、一応状況を確認しようと、チャイムを鳴らしたところ、返事は無かった。

その隣人は、もう何度かチャイムを鳴らしたり、呼びかけてみたりしたが反応はやはり無かった。

ドアノブに触れてみると、ドアは開いていて、その隣人は、恐る恐る部屋の中を覗いてみたら、口にガムテープを貼られ、血だらけの姿で倒れている西澤を確認し、即座に１１０番に電話した。部屋の中には他に誰もいなかったという。

警察の調べによると、部屋は表のドアも、窓も空いていて、犯人は隣人がチャイムを押したことに慌てて、窓から逃走したと思われる。

不運なことに、西澤の部屋はマンションの一階で、犯人が窓から逃走することは苦ではなかった。

しかし、犯人は慌てていたのか、凶器であるナイフが西澤の胸に突き刺さったままとなっていた。

あまりの刺し傷の多さに、警察は、西澤に恨みを持った人が犯人だと踏み、西澤の人間関係を調べているという。

こんな内容のニュースを見て、俺は思わず笑ってしまったのだ。