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焦っても1800万なんて用意なんか出来なくて。
悪いことはいくつも重なるもので。
あれから5ヶ月。
とうとう、この状態に至った。
「まあ、後はこちらが話しますから。」
ため息をつきながら、うつむいた顔を上げた常務。
気のせい?
ほんの少し、口元が笑ったように見えた。
「分かりました。では。」
そう言って、イスから立ち上がると。
部長は会議室を出て行った。
カチャン…
ドアが閉まる音と同時に。
フワッと体が宙を舞った。
ドスンッ!!!
大きな音を立てながら、私の体はテーブルの上に落ちて行った。
ズキンと背中が痛むけど。
それより、テーブルの上に押さえつけられた両手。
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