そして誘惑はささやかれた。

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でも就職は雲の上ってくらい倍率も知能指数も高くて。 受けることすら申し訳ないことだった。 「そのS&Gエレクトンに潜入しろ。」 常務の言葉に、耳を疑った。 「どうやってですか?私なんか、何の取り柄どころか、コネもないですよ!!」 慌てて否定したのに。 「使える武器はあるだろう?」 「え?」 「このカラダだよ。」 さっきまで常務の手の中に入っていた胸を、ギュッと鷲づかみにした。 「ひゃぁっ!!!」 耳を疑う現実と、いきなり強くつかまれた胸。 ビクッと体が反応すると同時に、悲鳴にも似た声が口を飛び出した。
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