3/8

18人が本棚に入れています
本棚に追加
/25ページ
「いえ、あの二人は真田が当家に送り込んだものでした。謀られていたのです」  それでも義清は、嘘であってほしい、と願った。おふじの存在が気にかかっていたのである。  楽岩寺光氏は、おふじを処刑するべき、と主張した。  しかし、義清は黙ったまま、物憂げな瞳で光氏を見るのみだった。  楽岩寺は呆れた。そして配下の者に命じて、おふじを坂木の館の前に連れ出させた。むろん、義清に隠して。  
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

18人が本棚に入れています
本棚に追加