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  「俺は公明正大だ。春原兄弟も信じてやった。真田のように卑怯な真似もしておらん。俺に惨めなところはない。悔いることなし!」  義清はそう叫びながら、葛尾から越後へと向かった。  自らの美学を最後まで貫いたのだ、と。  武田は暴虐のために誅され、もう一度俺がここに戻ってくるだろう、と信じたわけである。  そういう単純さは、最後まで義清から離れることはなかった。 ――――完  本編では義清の人物を詳しくかけなかったので、これで血の通った人物となれば嬉しいです。  光氏の死も、いくつかある説のなかでも、『六文銭英雄記』とは変えています。
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