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「光氏よ、まあ見ておれ。怪しい動きがあったら成敗する」
「怪しい動きがあってからでは、とりかえしのつかない事態になりかねません」
光氏は、春原兄弟から人質をとることを進言した。
そうか、と義清はその進言を聞き入れた。しかし、光氏は臆病だ、と内心では思っていた。
猛将とうたわれた義清の勇ましさが、光氏を侮っていた。
（たった二人の兄弟をおそれる必要があろうか。それに真田幸隆という男も、しょせんは海野の配下だった男。おそれるにたらん）
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