Not alone

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 ◆◆◆ 「ヒカルのお兄さんさ」 「え?」 「お笑い芸人だろ?」 「だからっ? 何っ?」 「落ち着けよ……そういう所が……」 『嫌ニ、ナッタンダヨ』  言葉にしなくても、あなたの目は語っていた。  でも、お兄ちゃんは関係ないのに……笑いは世界を変えるんだって、頑張っているのに……! 「親がさ、うるさいんだよね」  事実かもしれないし、そうじゃないかもしれない。でも、そんな下らないごまかし方をするくらいなら、はっきり言えばいい。 「知ってるよ」 「え?」  冷めきったコーヒーに視線を落としたのは、引きつるバカ面を見たくなかったから。 「他に女、出来たんでしょう?」
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