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お兄ちゃんとは、元カレの件で関係がぎくしゃくしていた。
それに今回の事が重なり、更に疎遠になっていた。
私の家族は、もうお兄ちゃんしかいなかったから申し訳ないと思ったけれど、精神的に追い詰められいた頃の私に余裕はなかった。
日々一刻と世界は狂っていく。そんな時、私は成し遂げなければいけない事があると気付いてしまった。
◆◆◆
彼の家を探し出すのは簡単だった。このような状況になってしまっては個人情報保護の意味はなくなり、ネットで検索すれば、すぐに割り出せる。
復讐サイト。誰が立ち上げてくれたのだろうか。そこに登録した途端、次から次へと情報が寄せられた。
目的を達する前に自分もターゲットにされていないか調べる時は指が震えたけれど、24年の人生で私を恨んでいる人は幸いな事にいなかった。
その事実も私の秘めていた殺意に磨きをかけた。
「私は正しい事をする……裏切り者には裁きを……!」
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