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バイス「確かお前は志願兵だったな。ならば、他の志願兵にもこの事実を伝えておいて欲しい。頼めるか?」
魔王であるバイスの頼みを断れる筈もなく、魔族の男は顔を青くしたままコクコクと首を縦に振る
その反応を見て、バイスは「そんなに畏まらんでもよい。」と苦笑する
バイス「では、これで報告会を終える。龍はこのまま幹部会を行うから早く会議室に向かうように。もう皆待ってるぞ。」
バイスの言葉を聞き、龍は慌てて会議室に向かう
バイスは慌てて走る息子を眩しそうに眺め、息子と過ごした十年間を思い出す
本当に私が育ててよかったのだろつか?私は息子をしっかりと育てられたのだろう?
終わることのない疑問に考え込む彼の姿には魔王としての威厳は無い
そこには息子の身を案じる、ただ一人の父親の姿があった
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