学園とか全力で遠慮したい

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どうしよう、遅刻って分かったら急に学園に行く気が無くなったきた。元々行くつもりなんて無かったし、人間が沢山居て無性にイライラする 転入する日間違えてましたーとか言って明日学園に行けばいいか なんて適当に言い訳を考えながら取り敢えず宿屋を探す。本来なら今日には学生寮に入り、衣食住が保証された中で部屋でゆっくりしているはずだったのだが、学園に行かないことを決めた今それは無理だろう 金なら城に攻め込んで来た奴等を故郷へ送り返す時に身ぐるみを全て剥がしているため、古今東西殆どの通貨や鎧、武器が城に大量にある。重税に苦しむ辺境の街や村に物資を定期的に届けてはいるが、如何せん1ヶ月に一度は何処かの国が攻めてくるため使い切れないのだ 殺されないからってピクニック感覚で攻め込んで来ているのかもしれないと、一時期幹部会でも議題に上がったほどである。やってくる度に全裸にして国へ送り返すこちらの苦労も考えて欲しいものだ 龍「……ここでいいか。」 と、考えている間に良い感じの宿屋を発見。適当に金を渡し受け取った鍵で部屋に入る。備え付けのベッドに横たわりそのまま寝てしまおうかと迷ったが、イリーシャが王国に着いたら読めと言っていた手紙の存在を思い出したため身体を起こす 鞄から手紙を取り出し封を切る。一枚目を取り出すとそこには『遅刻したわね?』との言葉がデカデカと書かれていた。思わず手紙を落とした俺を誰が責められようか イリーシャの先見に辟易しながらも手紙を読むと、どうせ遅刻するだろうから本当の転入日は事前に伝えておいた日の次の日にしておいた、と書かれていた。要するに遅刻ではなく転入日より1日早く王国に着いたらしい
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