プロローグ

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謂われもない理由で、急に攻めこんできた勇者に殺された妻のお腹には子供がいた 魔族は成長がエルフよりも遅いため、もし子供が生きていたらこの位の大きさだっただろう…… 私はそっと少年を抱き起こし、起こさないように注意しながらおんぶする 城に居る宰相たちはきっと猛反対するだろうな 容易に予想のつく光景に、少し苦笑してしまう すると、少年は小さく「母さん……」と呟いた きっと、この少年の母がずっと一人でこの少年を護ってきたのだろう もし、この少年が母親の愛を知っているならば、私は父親の情を教えよう この少年を最期まで護った偉大な母に負けぬよう、私も命を賭してこの少年を護ろう 私はそう決心し、静かに城に向かって歩き出した ~???サイドend~
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