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自分の中に確かに息づく新しい命。
それはちゃんと理解してるのだけど、
どうしていいかわからない。
仕事の方は、
出向かなくても特に問題はない。
連絡事項はオンラインで来るし、
それだけは私の生きる糧だから、
後回しにしては居られない。
もし、それが出来なくなれば、
もうなにも考えなくなるんだろうな…
だけど、
そこまでの勇気もないんだ。
ただ、
海翔が居なくなって開いた穴を、
仕事ででも埋めないと、
どうにかなってしまいそうで…
もう、仕事だけでいい。
私に必要なのは、それだけなんだ。
{ソファーの隙間から契れた写真を見つけた。
契って、また丁寧に張られた写真。
古くセピアに焼けた、
時代を感じる写真。
父さんと女性が二人で写ってる…
海辺の写真だった。
父さんはまだ20歳台。
この人は…
もしかしたらお母さん?
僕のお母さんなんだろうか。
裏をみると、パラオの海。
想い出の場所。
それだけ。
名前すらわからない。
この人が誰なのか。}
書き始めるとすべてが自分に通じてしまう。
構想してた展開が、
生き別れた母。
南の島。
一人でさまよって…
何でこんな風にしか書けないんだろうか…
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