ドッペルゲンガー

2/60
前へ
/135ページ
次へ
そんな噂を耳にしたのは私が虐められ始めてから一ヶ月が経とうとしていた頃だ。 「ねぇ、知ってる?あの噂」 「え、なになに?」 近くの席で女子達が談笑してる中、突然割り込んで来た女子がいきなりそんな話を持ってきた。 なんだろう噂って。私も興味があるけれど、話に入れたりなんかしないから大人しく机に突っ伏して聞き耳をたてるだけにする。 「あれだよー。えーと、なんていうんだっけ?あのそっくりさんのやつ」 「……ひょっとしてドッペルゲンガーのこと?」 「そうそう!それそれ!」 なんだ、聞いた事のある話だ。私はすぐに興味を失ったけど、リア充女子達には中々良いエサだったらしく食いついてきた。
/135ページ

最初のコメントを投稿しよう!

46人が本棚に入れています
本棚に追加