第1話

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30年ほど前、ある科学者がある感染薬を作り上げた。それは感染されると強大な力を手にする代わりに心を悪へと染めてしまう感染薬だった。 そしてその感染したものこそが今の悪獣だ。実験台だったネズミが研究所から逃げ出し、そこから世界へと拡散してしまった。 感染した悪獣の力は想像以上に強大で、軍隊すら敵わなかった。世界の危機を感じた科学者はある薬を作り上げた。その薬こそが今人類が覇気と称して扱っている「心力」の源なのだ。 「心力」の力は人の感情によって力を変える。感情によっては悪獣に切り傷を付けるのが精一杯なものもあれば、たった一撃で悪獣を葬ることができる感情もある。 それが我々が扱いし覇気なのだ。 八家又は本を閉じ机の上に置く。
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