小日向幸弘の考え

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例えば、不意に落ちてきた雷にうたれるとか、通り魔にナイフで刺されるとか。 例えば、急に警察官に覚えの無い罪に問われて死刑が確定してしまうとか。 例えば、何の前触れも無く組織の狙撃主に撃たれるとか。 あぁ、自分はもう死ぬのかと悟ったときに、僕らは満足出来ているのだろうか。 いや、満足とまではいかずとも、悔いだって少しはあるだろうけど、それでも、良い人生だったと安らかに締め括れるだろうか。 答えはきっと、ノーだろう。 何十年も生きてきたならまだしも、僕はまだ16才。まだまだ何も知らない、一介の高校生だ。悔いなんて腐るほどあるし、やりたい事だって掃いて捨てるほどある。 苦しいのは嫌いだし、死ぬのはもっと嫌いだ。嫌いだし、怖い。これ以上無いくらい。 僕は基本的にワケの分からないような、自分の想像力では及ばないようなものが嫌いだ。うん、少し強がってしまったけど、僕はそういうものが怖い。怖くて怖くて仕方がない。 だから宇宙なんかも大嫌いなんだけど、やっぱり、【死】が一番嫌いで怖い。
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