小日向幸弘の考え

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死ほどワケの分からないものは無いと思う。さっき言った宇宙だって少しは分かっていることもある。だって実際に行って帰って来た人がいるし。まあ怖いものは怖いんだけど。分かんない事の方が多いんだもの。 でも【死】は違う。死んだら死ぬ、とか、そういう漠然としすぎてむしろわからなくなってしまうような想像しか働かない。単純に僕の頭が悪いだけかもしれないけど、どんな天才でも【死】について完璧に理解している奴はいない。と思う。 だって行って帰って来た人がいないのだ。怖すぎだよ、全く。 ……なんて、ね。たかだか16年しか生きてないただの高校生が知ったように知らない事について講釈を垂れていてもしょうがない。 さっき言ったみたいな突拍子もない死に方するわけ無いし、したくもない。だから僕はこれからも生きていくんだけど、 もしも僕が死んだなら、 その時の僕は、出来れば天国に行きたいなぁ……なんて、そんな見も蓋もないような事を考えてるに違いない。
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