文芸部の日常

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 この人が生徒会長になってもう3ヶ月はたつんだが、大丈夫かこの学校。この人が生徒会長とか、色々不安なんだけど。 「いやいや小日向君、そうなめてもらっては困る。私にも意地はあるからな」 「ほう」 「例えば、これだ」  そう言って先輩は部室備え付けのホワイトボードに『月極駐車場』と書いた。 「知ってるか?これは、『けっきょくちゅうしゃじょう』と読むんだ」 「斬新な間違え!」  なにそのやっつけ感!むしろ感動だよ! 「え?違うのか?」 「え、マジ?先輩マジなの!?」 「だってくまが言ってたんだ。あれは最後の手段だって」 「そういう感じか!」  まぁあるかもしんないけどさ!あの人、旅人みたいな人だし!  というかあれ、勝手に使っちゃ駄目だったような。罰金とかあるって。でも彼、結構な貧乏だったはずだし……。  ……あれ?犯罪者?  ちなみに答えは『つきぎめちゅうしゃじょう』です。 「あ、あとどんな仕事をするか悩んだらあれにしろ、とも言っていたな」 「結局駐車場かよ……」  ちょっと上手いのも腹立つ。  くまさんからの悪影響が凄まじいな。
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