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授業が終わり、放課後を迎える。
尿意を催した俺はトイレへと駆け込み、個室へと入ると、真上から大量の水を被ってびしょ濡れになってしまった。
クスクス──外で数人の笑い声。
その中に足払い女の声が混じっていた。
なるほど、これが虐めか。すまん、聡美。
俺は取り敢えず用を足し、個室を出た。
「くちゅん!」
嚔が出た。
トイレを出ると、足払い女とその取り巻きがいた。
「聡美、びしょ濡れじゃん。高校生にもなって水遊び?」
俺は足払い女を蹴飛ばす。
尻餅を着く足払い女。
「何すんのよ!」
「アンタが水をかけてくるからだろ!?」
「そんなことしてないわよ。ねえ?」
取り巻きに聞く足払い女。
「美佐子はそんなことしてないわよ」
「そもそも私たちには関係ないし。行こう?」
足払い女とその取り巻きは歩き去る。
俺は水の冷たさで体が震えた。
男子トイレから聡美が出て来る。
「ちょっと、アンタびしょ濡れじゃん! どうしたの!?」
俺は足払い女たちを指差した。
「あの不良どもが……」
「それっぽい感じだったけど、やっぱりそうなのか」
「取り敢えず、着替えなよ」
「うん」
俺は教室へ行き、ジャージを手に女子トイレに戻ってそれに着替えた。
「さっきの奴らフルボッコにしていいか?」
「それはアンタに任せる」
それより──と続ける聡美。「帰ろう?」
「うん」
俺は教室に行き、濡れた服を鞄に押し込み、聡美と共に学校を出て帰路に就いた。
帰宅途中、俺は銭湯の前で立ち止まった。
「寒いから一風呂浴びてくる」
「じゃあ先に帰ってるね」
聡美と別れ、銭湯に入店する。
番台で金を払い、風呂道具を借りて女子更衣室へ入る。
全裸になり、浴室へ。
やばい、みんな裸……。
女子風呂にいる客が全員裸で興奮しそうだったが、何とか抑え込んだ。
俺はシャワーの前で椅子に座り、温水をかけて体を濡らし、頭と体を洗って浴槽に浸かる。
「ふー……」
温かくて気持ちがいい。
五分後、俺は風呂を出て体を拭き、服を着て帰路に就くのだった。
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