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えっと、この人…啓司さんは…
さっき、2日前に16歳になったって言ったけど…
そのときオレに会いにきてくれて
1番におめでとうって言ってくれて
そのときお互いの気持ちがわかって…
えっと…いわゆる…両思い？ってやつ？
とにかくオレの大好きな人なんです
昨日、夜に電話がかかってきて
「もしもし？」
『あ、直人？今大丈夫？』
「はい…どうしました？」
『なぁ、直人って学校行くとき誰かと待ち合わせしてる？』
「え…いえ、特に約束はしてないですけど…」
『じゃあさ、明日から一緒に学校行かね？』
突然の啓司さんからの提案
オレと啓司さんは学年が違うから
学校では部活のときくらいしか顔を合わせられない
だから、朝くらい一緒に行こうって啓司さんが言ってきてくれて
「はい！そうしたいです！」
『じゃあ電車の時間決めるか…1番前に乗ればわかるよな』
だから、これからは何もなければ毎朝この電車に乗って啓司さんと学校に行くことになった
「今日から二学期だな」
「そうですね、文化祭もありますしね」
「あとは体育祭もあるし…また忙しくなるな」
そんな話をしながら
駅に着くたびに電車の中が混んできて
啓司さんとの距離もいつもより近くなって
う……この間のこと思い出しちゃうよ…
啓司さんにぎゅってされたこと…
そのあと、啓司さんと…
「……直人？」
「いえ！なんでもないです！」
恥ずかしくなって下を向いて
毎日こんなんじゃ心臓もたないから早く慣れよう…
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