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先程よりも強い浮遊感が全身を包み、『落ちている』という現実が嫌でも理解させられる。
そして理解した瞬間に噴き出す冷や汗。
最悪の結末が頭を過ぎり、俺は…
「ぐっぞおぉぉぉあああっ!」
とんっ、と軽やかな音を立てて目の前の崖を蹴りつける。ほんの些細な力だか、空中で姿勢を変えるにはこれで十分。落下速度だって気持ちマシになったかもしれねぇ!
頭から落ちさえしなけりゃまだ希望はあるはずだ!
先程とは違う落下姿勢になった事で、下が見えた。
あぁ見えた。確かに見えた。
川…だよな?
到着地点を認識すると共に勢いよく入水。
川に落ちたおかげで即死は免れた。だが俺はな…泳げねぇんだけど?
しかも流れが結構早くて自分が上下左右どちらを向いてんのかさえわからねぇときた。
今度こそ絶対絶命…か?
まだだ!
まだ俺は死んでねぇ!
何か、何か捕まる物!
何でもいいから捕まる物をくれえぇえっ!!
ザク。
え?
何かほっぺたに刺さ…いたただただだ!何か刺さったあああっ!
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