第3話 永井祥の困惑

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「それ、本気で言ってるの?」 そう尋ねると、コクリと頷く。 「……今夜だけ、永井さんをください」 紅潮した頬で、潤んだ瞳でそう言った。 面白れぇ、と思わず口をついて出る。 やっぱり変な女。 でも、外見もスタイルもそこそこ。 寝たいというなら、寝てもいい。 アッサリしていて後腐れもなさそうだし、一晩遊ぶには良さそうだ。 そう思い、返事の代わりにテーブルに置かれた手をそっと握った。 すると彼女は嬉しそうに微笑んだ。
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