第3話 永井祥の困惑

26/34
1355人が本棚に入れています
本棚に追加
/34ページ
こんな風に誰か刹那の関係を持つようになって、丁度一年。 また桜の時期が来た。 桜の時期に大学の頃から付き合っていた彼女と別れた。 従順だった俺しか見ていなかったはずの彼女が、浮気していたことが発覚。 それから女が分からなくなった。 嫌なことを思い出したなと、シャワーを止めてバスルームを出ると、そこにはワンカップをがぶ飲みしている女の姿があった。 ワンカップ? 思わず目を疑った。 こいつ俺のことが好きなんだろ? 普通、しおらしく待ってるもんじゃないのか? 何をオヤジ臭いものをガブ飲みしてるんだよ? 口が酒臭くなるだろうが。 さっきは恥じらいをアピールしていたかと思えば、なんていうのか こいつは人として分からない。
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!