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何もかも奥手だった私に、生れて初めて彼氏ができたのは、
2年前の……22歳のとき。
付き合って二週間目でキスをして、1ヵ月半経った時に彼の部屋で押し倒された。
いよいよ、大好きな彼と結ばれることにドキドキしながら、
「あの……、実は初めてなの。
だ、だから、なるべく優しくして欲しいな……」
そう漏らすと、
「えっ?」
彼は身体を硬直させ、顔を引きつらせた。
「マジで?おかしくね?サクラ、22だろ?」
と明らかに動揺し、『なんだこいつ』という目を向けた。
「う、うん……、ちょっと遅いよね」
彼はしばし動揺したあと、弱ったように頭をかいて、
「……初めてが俺なんかだったら、あれだろ?」
と顔を引きつらせながら、そう言った。
22才にもなって処女であることが、きっと重く感じたのだろう。
無理もないのかもしれない。
この齢まで未経験でいることは、男にとって引いてしまうんだ。
そう、思った。
大きなショックを受けたのに涙も流れず、『そうだよね』と彼の前でニヘラと笑った。
ここで、私の恋は終わったんだ――
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